絶望に効くお薬処方箋 漫画家 山田玲司 公式サイト

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コラム 2017.06.25

【第39号】人生とは「時間芸術」だ

天才のくれるもの
今回の放送には僕の漫画家人生で1番面白い編集者の柿内芳文君に出てもらいました。
早い話、彼は「天才」です。
なかなか普通に生きていると「天才」の人とは出会えないものです。
僕は絶望に効く薬の取材で何人かの天才に会ってきましたが、天才ってのは少ないものです。
ではいったい何をもって「天才」なのかと言えば、僕の考えでは「人の気づかない独自の感性」を持っていて、それをキープし続ける力を持った人が、それに類するのではないかと思います。
イカ飯に異常なまでの情熱を持ち、籠の美しさにハマる35歳。(愛想笑いをしない男)
今回の放送ではそんな彼の「面白さ」と「才能」が充分に知ってもらえたと思う。
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特に強烈だった発言が「僕は誕生日って意味ないと思うんです」でした。
・誕生日(本当に生まれた日)は1度しかない
・(予定調和に感じる)おめでとうメッセージが嫌で、フェイスブックの誕生日を年に何度も変えている
・そもそも祝う意味がないのではないか?
みたいな発言はかなりのインパクトで、最高だった。
その件の是非はともかく、そんな事を言う人はまずいない。
そういう人に「けしからん」と怒る人もいるかもしれないけど、僕はワクワクする。
独自の視点で、聞いたことのない持論を展開する人は、世界を広くしてくれるからだ。
僕は自分でもそういう人間でいたいと思うし、なるべく沢山のワクワクをくれる人に会いたい。
反対に「みんながこう言っていた」という種類の話や、「いかにも誰かが言っていそうな正論」を聞くと悲しくなる。
そういう時は「遠く」を見ます。悪いけど相手にしない事が多い。
岡田斗司夫さんのプライベート流出事件で世間が騒いでいた時も、いかにもな「正論」を言っている人を見ると、その問題の「是非」以前に、僕は「遠く」を見てました。
そんな「正しい私」で誰かを裁こうと、いい気になってる人の相手をしても「時間の無駄遣い」にしかならないからです。
炎上騒ぎでいい気になって踊っている「品のないおばさん」みたいな人も相手にしません。
「みんなの意見」というその場の(時代の)空気に支配されて生きると、何も見えなくなるからです。
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人生は期間限定の貴重な時間です。
できる限り「自分で見て」「自分で考えて」それがたとえ誰も言わないような事でも「私はこう思う」と言う人とワクワクする時間を共にしたいものです。
かれこれ21回目の放送を経て、この放送に出てくれた人はみんなそんな「自分」を持った素敵な人ばかりだと気が付きました。
本当に自分は圧倒的に人に恵まれている。この恵みは放送を観てくれている人におすそ分けしなければいけません!この先もどんどん紹介していきます!
誕生日に意味はあるのか?
ところで、この「誕生日には意味はあるのか?」という問題です。
誕生日が幸せな気もちにさせてくれるのはせいぜい20代前半くらいまでで、後は「また
1つ年をとってしまった」という「老い」の積み重ねではあります。
それならわざわざどうして20代を越えて、嬉しくもない誕生日にこだわるのでしょう。
誕生日プレゼントや誕生日パーティーなどの経済効果のための刷り込みでしょうか。
確かにかつての誕生日には「よくぞここまで生き残れた」という「お祝い」だったのだと思います。
それがなくなった今、誕生日は単なる「加齢の日」であり「死へのカウントダウン」の日に感じます。
形だけのお祝いや、心にもないメッセージばかり飛び交う疲れるだけの日か?なんて。
僕は生まれた時間と場所なんかで人の運命だの性格だのを面白がる文化が好きなので、「誕生日は意味ない派」ではないんだけど、改めて「意味あるのか?」という問いをもらうと沢山のことを考えさせられます。
誕生日問題から見えてくるもの
誕生日の意味(効果効能)を考えると、まず思うのは「人生の時間」を1年ごとに記憶できることだ。
それは10年単位にも5年単位にも区切れるし、この時期、この数年自分は何をしてきたか?を教えてくれる。
そして、悪い時期に「終わり」という区切りをくれることもあります。
「20代は怖がってばかりで挑戦出来ないことばかりだったから、30歳の誕生日を境に挑戦を始めよう!」なんてね。
そこで感じたのが、自分の人生ってのは5年単位、10年単位で「作品」みたいになってるな、という事でした。
「20代前半」はどんな時間を過ごしたか?どこへ行って誰と出会ったか?そこで何を見て何が変わったか?
そういう「作品」
「20代後半」という作品。「40代前半」という作品。
そして今、自分はどんな「人生という作品」を作っているのか?
漫画を描きながら、色々考え、色々な人と会って、生放送で喋って帰りにビールを飲んでいる。
絵を描いて、相談に乗ったり乗ってもらったりしている。なかなか悪くない。
気が付くと柿内くんの「独自の発言」(疑問)火が着いて、僕はあらぬ所まで来ている。
そう。これが彼の力だ。
そして、僕も疑問を抱えて誰かに火をつける。
独自の疑問のぶつかり合いで何かが生まれる。
そういえば、今回からテーマ曲が「コミックジェネレーション」になりましたが、この曲の中に出てくる「誰よりも不真面目なキング」と「わがままなクイーン」は、そういう「独自の何か」でワクワクさせてくれそうな連中ですよね。

山田玲司

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企画編集:山田玲司
矢村秋歩
発  行:株式会社タチワニ
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メルマガ発行日 2015/6/29

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