絶望に効くお薬処方箋 漫画家 山田玲司 公式サイト

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コラム 2017.07.02

【第46号】「絶対に信用できる人」って誰だ?

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メルマガ発行日 2015/8/17
「絶対に信用できる人」って誰だ?

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「ネットの情報なんか信用しちゃだめですよ」
なんて言われますけど、テレビも新聞も信用出来ないんで、何だかんだ言いつつネットからの情報で考え込む日々です。
陰謀だのデマだので、本当に「何もかも嘘」ならいいのだけど、どうもこれは本当みたいだ、と思える情報も多い。現実に地震はあったし、そこには老朽化した原発があった。
アメリカの軍産複合体という「やばいやつ」の動きにも説得力がある。
でも世間では、まともな頭なら大騒ぎして当然の「恐ろしい情報」がスルーされていく。
まるで恐ろしい「近未来SFの世界」にいるみたいだ。
もうずいぶん前の話だけど、その頃の僕は、そういう「恐ろしい情報」に、いちいち「目に見える反応」をしていた。漫画の中で叫び、対案を考え、いくつかの運動に協力した。そして、その度にひどい批判を浴びた。
そんな誹謗中傷に落ち込んでいる時「お金をもらって批判している人たち」の話を聞いた。
「ある人達」にとって不都合な発言をする人を見つけたら、人格攻撃まで含めて、心が折れるまで追い詰めるという「雇われた人達」がいる、というのだ。
「金のため」と言われると、どうしようもない無力感に襲われる。
それはそうだ。お金が貰えなければ、誰も好き好んで「戦争」も「核発電」もしないだろう。
そんなわけで、お金のために「正論みたいな事」を言ってる人が溢れてて、まともな精神じゃ「人間不信」になるしかない。
これは恋愛なんかにもある話で、色々言っているけど、結局は「お金を持ってる結婚相手」を探している女に、愛を求めるなんて、虚しくなるしかないのだ。
その笑顔も優しさも、もっともらしさも全ては「お金のため」って社会は、行き着く所「何も信じれれない」という気分でしかないのかもしれない。
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では、そんな人間不信の世の中で、「絶対に信用できる人」って誰だろう?
それは「死んだ人」だ。
僕も心に余裕がある時は「多少の嘘はいいですよ」くらいの気持ちで人と接している。
若い時に成功も失敗もしてきたので、自分の状況で周囲の対応が恐ろしく変わる、といういわゆる「手のひら返し」も体験してきたので、相手に期待するのも「ほどほど」になってるからだ。
「この人にも生活があるんだしな」とか思うと、嘘の笑顔も「仕方ない」と思える。
それでも、「誰も信じられない」という気分の時もある。
好意を持っていた人が、時代の空気に流されて、失望させるような事を言ってたりするとこれはきつい。ここへ来て「あの人まで」みたいな「がっかり体験」も増えてきた。
そんな時は、 僕はもう「生きている人」は信じない。
死者はお金にも時代の空気にも関係ないからだ。そして「死者」はコンテンツの中に生きている。
お金にも、時代の風にも変化せず、その時の彼らの魂はそこにある。
僕は「あんたならどう思う?」と語りかける。
バッハだの、マイルスだのを聴く。手塚治虫の漫画を読む。ウエストサイド・ストーリーを観る。
ピカソを観る。
四国遍路では「同行二人」と書いた笠を使う。これは「この旅は空海様(という死者)が一緒ですよ」と言う意味だけど、僕の人生は沢山の死者が「同行」してくれているわけだ。
コンテンツ以外にも死者が伝えてくれる事は沢山ある。
ここの所がっかりさせられる事ばかりだったNHKが終戦記念番組で見事な仕事をしていた。
「太平洋戦争をカラー映像に修復して放映する」という番組は特に素晴らしかった。
10万人を焼き殺した大空襲。何かを信じた人。絶望した人。立ち上がった人。
そこに映る人達は、ほとんどの人が今や「死者」だ。
彼らの瞳には、今の時代に「もっともらしい事」を言っているすべての言論人を吹き飛ばしてしまう真実がある。
そんなふうに誰も信じられない時は「死者」と語って、回復します。
「同行何万人」となって、僕は「送り手の仕事」に戻るのです。
そんなわけで、今週の放送は、僕が大尊敬する「創作者集団ピクサー」の特集です。
深くて、人生の役に立つ話が沢山出てきます。
あと1つ「重大発表」があるので、そちらもお楽しみに!!

山田玲司

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企画編集:山田玲司
矢村秋歩
発  行:株式会社タチワニ
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