絶望に効くお薬処方箋 漫画家 山田玲司 公式サイト

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コラム 2017.07.11

【第55号】35歳に目が覚める理由

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メルマガ発行日 2015/10/19
35歳に目が覚める理由

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安定か?挑戦か?
「なんかこのままじゃつまらないから、何か始めてみたい」
なんてことを高校の教室で語った時代が誰にでもあるもんです。
「どうせならみんなで何かでかい事やろうよ、東京で」なんて、今も全国の高校の教室でそんな会話が交わされていると思います。
まあそんな事を言いつつ、実際は誰にでも上京して勝負できる環境にあるわけではなくて、そのまま地元で頑張っていたり、いつかそのチャンスを見つけて上京しようと思っていたり、様々なドラマが・・・って事なわけですよね。
先週の放送は、そんな「何か面白い事をやろう」と言って、本当に東京に来て、本当に「面白い事」をやってきた、おっくんとヒロティーの、ほのぼのした「幼なじみトーク」でした。
「このまま故郷の温暖で平凡な闇に生きるか?見知らぬ都会で戦うか?」とか、
「不安定な生活になるけど、自分のやりたいことをして生きるか?安定しているけどやりたくない仕事で生きていくか?」みたいな悩みは昔からあるものです。
そしてそういう時に、ヒモザイルのセレブママみたいな(普通の感覚と言われている)人が「そんなんでモノになるの?」なんて恐ろしい事を言ってきたりするものです。
「本当にやりたいことをやって成功しているのは10万人に1人くらいなんでしょ?」とか、余計なお世話な事を言ってくる人もいます。
で、結果はどうなのか?と言うと、「死ぬわけじゃない」って話ですよね。
別に東京に来なくても挑戦はできるわけで、人は自分が本当にやりたいことを、できる範囲で挑戦していけばいいわけです。
実際に何かを挑戦した結果は「矢沢みたいになる」か「ホームレスになる」みたいな2択ではなくて
、ほとんどの場合が「やってるうちに何かが見つかった」という事になるのです。
挑戦はリスクもあるし、勇気も必要だけど、失敗しても「やるだけの事はやった人」という人間になる事ができます。
そんなものになっても意味ない、と思うかもしれませんが、「やろうとは思っていたけど、何もやれなかった人」よりは「いい感じ」の人生になるものです。
何より「やってみたけど、死ぬわけじゃない」とか「やらなかったら見られなかった景色」とかを知るわけです。
そしてそういう人は冒険する前のニモのお父さんみたいに「お外は危ないよ」と不安を煽って、下の世代の邪魔をしたりもします。
漫画やアニメで頼りになる兄貴や姉貴は、旅をして、戦ってきたキャラですよね。
その多くが「何らかの傷」を抱えているんだけど「いい感じ」に仕上がってるわけです。
もちろんこれはキャラの話なんだけど、現実もそんなもので、人は「挑戦してきた人」に頼りたくなるものなんですよね。
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音楽なんかやっていると「貧困老人」になるのか?
あまりにも政治が富裕層(既得権益層)のためだけのものになったため、最近になって「貧困老人」が激増しているそうです。
そういうニュースを見ると、怖くなって「とにかく資格を」とか「大企業に」なんて思うのもよくわかります。
ところがそういう「安心な職」なんていうものもあてにはならないのも歴史が証明しています。
倒産、リストラは今後も容赦なく続くわけです。
僕の友人の稲葉はタクシードライバーのベテランなんだけど、彼の会社には「元大企業の管理職」なんておじさんがゴロゴロといると言います。
また、1度「安定した裕福な暮らし」を経験すると、消費衝動を抑えられなくなっているため、貧困になるのも早いのです。
安全な水槽にいた人ほど、外の世界への順応性は低く、何かあった時に弱いのです。
僕が音楽だの漫画だのに人生をかけた連中を見ていて思うのは、何かあった時の強さです。
例外はあれど、「ダメなのが普通」という時代を経験してきた人ってのは、ダメな時にも楽しく生きる術を身につけているものなのです。
もちろん大企業にいようと、フリーで生きていようと、人それぞれで、どちらが偉い、とか、強いとかは一概には言えないんだけど、少なくとも「音楽なんかやっていたら貧困老人」というのは短絡的過ぎます。
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35歳でいい感じになる
僕は放送の中で何回か「人は35歳くらいでようやく目が開く」と言っています。
これは自分の経験から言っているのだけど、10代20代ではまだまだ社会がどういうものかわからないのが普通なのです。
おまけに「自分って何なの?」という大きな問題と格闘している時期なので、他者なんかに目はいきません。
せいぜい「自分」を評価する対象として「他の人」がいるくらいで、若い頃の他者なんかは「みんな」という名の漠然とした何かに過ぎません。
恋愛対象も「自分にとって価値があるか?」という目で相手を審査しています。
つまり、すべてが「自分」の時期なのです。
この「自分時代」に大暴れして、悩みまくった人は、いいかげん30代にもなると「おなかいっぱい」になってきて「他者」が冷静に見え出すのです。
「私はこうなのに、あの人は・・」みたいな「自分との比較」も収まってきます。
自分、自分、と言っている人の気持ちもわかるようになってきます。
これもまた個人差があって、一概に言えない話なんだけど、「35歳開眼説」は、僕の実感です。
弱火の力
最近僕は料理をする事が多いのですが、「料理」ってのもまた多くを教えてくれるものです。
料理の専門家に言わせれば「料理のコツは火と仲良くする」と言うことらしいです。
なるほど、確かに僕はやたらと強火で料理をして失敗をくりかえしてきました。
これって「やたらと熱い漫画」を描くのと何か似ている。
そんなこんなで、最近僕は「弱火」というやつの凄さに目覚めてきました。
「弱火」は、素材を焦がさないのに、中まで火を通すのです。
コツは1つだけ「急がない」ってことだけ。
これって「人に対する態度」にも通じる話です。
強くいかずに、ゆっくりと優しく温める方法があるわけです。
もう1つ「弱火の力」は、「あきらめないこと」にも似ている。
「弱くてもその火は消さない」という姿勢は、何かを大きく変える可能性を持つのです。
そしてこれもまた「挑戦し続ける人生」の話と繋がります。
色々あって、今はまだ「その時じゃない」人達に言いたい。
「その火を消すなよ」ってね。

山田玲司

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企画編集:山田玲司
矢村秋歩
発  行:株式会社タチワニ
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