【マーヤ&ドレスコーズ志磨遼平】「ロックンロールやり続けるか、就職するか悩んでいます。」【質問コーナー】
【マーヤ&ドレスコーズ志磨遼平】「ロックンロールやり続けるか、就職するか悩んでいます。」【質問コーナー】
今回の記事は山田玲司のヤングサンデーにドレスコーズの志磨遼平さんとキング・ブラザーズのマーヤさんをゲストにお迎えして視聴者の質問に答えるコーナーから!
仲の良い志磨さんマーヤさんだからこそ聞けるロックンロール話を是非お楽しみください!!
ローリング・ストーンズを聴いて燃えなきゃロックンロールしなくていい!?
志磨遼平(以下 志磨):
えーと「今、大学のサークルでバンドをやっています」
カートカバンさん21歳男性からの質問ですね。
「これからロックンロールするか就職するか迷っている時期なんです。まあひとまずそれは置いといて、マーヤさんにロックンロールをやるのに絶対聞いておくべきバンドをKING BROTHERS、N’夙川BOYS以外で三つぐらい教えてくれれば嬉しいです」
これによってロックンロールか就職が決まる流れですね。
マーヤ:
なんすかね。ローリングストーンズとギターウルフ、あとは……うーん、難しいけど ダムド (The Damned)かな。
志磨:
じゃあ一応補足までにストーンズやったら何を聞きますか?
マーヤ:
曲ですか?
志磨:
アルバムかな。
マーヤ:
ベガーズバンケットおすすめしたいんですけど、ちょっといいのがありすぎるんでフォーティーリックスを。
志磨:
いいですねフォーティーリックス ベスト版40周年記念で出たやつですね。
マーヤ:
これにロックンロールの全てがぶち込まれている。
逆に君がフォーティーリックスで燃えれなかったらロックンロールやめなさい。
志磨&山田玲司:
「「イエーイ!!」」
マーヤ:
ロックンロールをやらなくていい。違う才能があるんだと。
違うもので何か。 音楽以外をしろっていうことではなくて、バンド好きならバンドすればいい。ただロックンロールじゃなくてもいいのかもしれない。
だから好きなことをやった方がいいよね。
ローリングストーンズを好きになるとは思ってなかったですから俺は。
志磨:
最初は僕もそうでしたもん。
ダムドは最高にクソ!!
マーヤ:
で 、ダムドはもう最高にかっこいい。
おっくん:
ピストルズとかクラッシュとか色々ある中でダムドなんですか?
マーヤ:
ダムドが一番ガレージ色が強いんですよ。何ていうかクソ度が一番高い。
志磨:
そうですね。一番早くて一番うるさいっていう。
ちょうど今度映画(※1)が公開されるので。ダムドのドキュメントなんですけど。
ピストルズ、クラッシュ、ダムドって御三家って呼ばれてますけど、一番最初にメジャーデビューしたのがダムとなんですよ。
で一番最初に解散して、一番最初に再結成するっていう。
もうパンクじゃないですか。一番糞度が高い。
マーヤ:
サウンド的にも糞度が高い。
再結成して日本に来られた時に大阪見に行ったんですよ。キャプテン・センシブル。
志磨:
最初ベースで今ギターの。
マーヤ:
もうじいちゃんなってね。心斎橋ですよ。終わってからサインもらおうか思って行ったら女の子もいるじゃないですか。男ガン無視ですよ。サインもらえず。
志磨:
マジすか!? 女の子にだけ!!?
マーヤ:
クソでしょ?
志磨:
徹底してクソですね(笑)
マーヤ:
最高ですよ(笑)
志磨:
最高ですね(笑
最初ファーストアルバムの『地獄に堕ちた野郎ども』の頃なんですけど、その時まだキャプテン・センシブルはベースなんですけど、その後なんか知らん間にぬるっとギターに昇格してるんですけど、あいつベースのことあんまりかっこいいと思ってなくて やっぱりちょっと下に見てるんですよ。
それでどうしてもギターを弾きたいって言うので今ギタリストになっているんですけど。
ダムドはやっぱりファーストですかね ?
マーヤ:
そうですね。
志磨:
ファーストがいいんですよね、やっぱり。
世界で一番気合の入ってるバンド。ギターウルフ
志磨:
じゃあギターウルフは?
マーヤ:
ギターウルフは気合。
志磨:
どのアルバムとかじゃなくて気合?
マーヤ:
ギターウルフは全部すごい 。
作品全てが気合に満ち溢れている 。
志磨:
革ジャン革パンでレコーディングしたりね。
マーヤ:
ロックの歴史で……、世界中のロックの歴史で一番気合入っているバンドじゃないですか。
志磨:
気合って英語でなんて言うんでしょうね。
僕らの考えている気合っていうのは何て翻訳すればいいんでしょう?
マーヤ:
ロックンロールですよ。
だってセイジさんに「1にジャンプ2にジャンプ。3、4がなくて5にロックンロール」ってよく言われて。何のことかよくわからない(笑)
おっくん:
1はジャンプなんだ。
山田:
とにかく飛べと。
マーヤ:
「飛んだらいいんだよ」ってめちゃくちゃ言われた。
おっくん:
だからあれやね、志磨ちゃんで言うマーヤさんみたいな存在が、マーヤさんにとってのセイジさんみたいな。
志磨:
そうですね。
ギターウルフのセイジさんの方がちょい上ですよね?
マーヤ:
まあちょいって言うか大先輩ですよね。
志磨:
お年で言うとどれぐらい離れてるんですか?
マーヤ:
10個ぐらい離れてるんじゃないですか、たぶん。
本当にあの人と会うか会わへんかで人生変わりますから。あの人は本当にすごいですね。たぶんもう勝てないですね。ずっと勝てない。
ロックンロールor就職ではない
マーヤ:
その就職を選ぶかどうかっていうのがちょっと気になったんですけど。
志磨:
はいはい。
マーヤ:
えっと……、就職しながらロックンロールをしなさい。
志磨:
どの仕事でもロックンロールできるからね。
マーヤ:
すごく大変かもしれないけど、ロックンロール365日やったってしょうがないよ。 週一回、例えばね。土日しかあいてないと。それでしか活動できなくたって、かっこいいバンドにはなれると思います。
志磨:
全くその通りでございます。
マーヤ:
ツアーに行きたいとかだったらちょっと我慢しなきゃいけないこともあるかと思うんですけど。
志磨:
それはね、バンドの状況によって長い休みが必要なこともあるかもしれないですし、そしたらバイトで困ることもあるかもしれないですけど。
おっくん:
まあでも地元のライブハウスで月一回とかね。
志磨:
作曲とか一発入魂のいいライブをするとかは全然できるしね。
マーヤ:
週一回休みがあったらね、気合いでたぶんどこでも行けるでしょう。国内であれば日帰りになるかもしれないけど。
ライブって1時間ぐらいだから、とにかく転がり込んで、ぶちかまして、速攻帰るっていう。
志磨:
あの、ストーンズのキースが言ってたことで好きなのが「よくローリングストーンズは世界で一番のロックンロールバンドだって言われるけど、そんな俺らはずっと世界一じゃない」と。
「たとえ世界一だとして、ずっとそうやったら線で言えばこう言う感じ(平行線)」やと。「これが心電図やとしたら死んでるやんけ」と。
「でも俺らはロックンロールしてるから、常にアップダウンがあるんだ」と。「で、たまに世界で一番の夜もある」っていうね。完璧ですよね。
世界で今日、誰が一番かっこいいかバトルは毎週末と言うか、毎晩相対的にあって。
それがもうめっちゃ人気あるバンドがやっぱり今日も一番の理由はなくて。
どっかの片田舎の、めちゃめちゃやばいライブっていうのが絶対あって。
で、たまに「今日は絶対僕やな」っていう日があるんですよ。
「絶対今日は世界で一番僕がかっこよかった」っていう日がたま~にあって。
マーヤ:
だからSaturday Nightにライブできるっていう環境にするのはあなたですよっていう。だから土曜日休める仕事にしたらいいんじゃない。
志磨:
素晴らしいお答えです。
山田:
二択じゃないんだよね。
※1
『地獄に堕ちた野郎ども』
Written by
市川 剛史
どすこい喫茶ジュテーム