コラム 2018.07.13

【第171号】〜彼女にセフレがいた時の対処法〜

山田玲司のヤングサンデー 第171号 2018/1/29

〜彼女にセフレがいた時の対処法〜

 

 

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おことわり:このコラムは、ニコニコチャンネル「山田玲司のヤングサンデー」で配信されているメルマガを全文転載してお送りしています。転載期日が2018年4月下旬以降の号は、テキストのみを抜粋・転載しております。

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いやー。寒くて死にそうですね。

 

「気候変動ってやつは手を変え品を変え人間にビンタしてくるものだなあ・・」

 

なんて言いつつ、お陰様でヤンサンは熱く盛り上がっているし、漫画の連載も「熱い」上に、新しい試みのいくつかも僕には「熱い体験」になっているので、心は寒くないのですけどね。

 

最近は「報道」(らしきもの)を見ると心が荒れるので、音楽を聴く時間が多くなってます。

 

お気に入りは細野晴臣さんの新アルバム「Vu Ja De」で、これをヘビロテしていた正月でした。

 

特に「Neko Boogie (Vu Ja De ver.)」とかは、無意味に気分をウキウキさせてくれるので最高です。

(ネコの応援をしてる曲ですからね)

 

そこへ先週の「リンダ&マーヤ」の新アルバム「LIFE IS ACTION」です。

 

この「熱さ」を待っていた。

 

これでもう冬は越せる。

 

とはいえ、僕のところには今週もお悩み相談が届いております。

なかなかに強烈なので、今週はこの方にお答えします。

 

Q

 

山田先生、いつも楽しく番組を拝見させて頂いております。気付きが多く、毎回学ばされることばかりです。

 

さて、今回ご相談したいのは、僕が彼女に対してとった行動、姿勢は正しかったのか、という質問です。

 

現在24歳、大学卒業後、音楽に従事するためフリーターとして生計を立ててきましたが、そんな夢追い人を好いてくれる女性が現れました。

相手は僕より5つ年下で、第一印象は当たり障りなく、「好いてくれたなら、まあ好きになれたらいいかな」くらいに思っていました。

 

交際を始めて二ヶ月後、話がある、と言われ、「もう別れ話か」と思い聞いてみると

 

①キャバクラで働いていること

②彼氏がほかに2人、セフレが2人いること

③普通の女の子になりたい自分も少なからずいること

④別れたくないこと

 

を伝えられました。

 

キャバクラ勤務は問題ではないと思ったのですが、他の話が、僕にとって完全にキャパオーバー事案でした。

 

他の彼氏やセフレが、話を聞く限りこの子が普通の女の子になる為にはならないと思い、普通になりたいのであれば、僕が傍にいてその手助けをしたい旨を伝え、交際は継続されました。

 

キャバクラの同伴があるからと、デートを1時間で切り上げられたり、セフレがどんな人か聞かされたり、色々ありましたがこの子が自分から変わらないとこの子の為にならない、と思い怒ったりはしませんでした。

 

最終的に、他の彼氏とは別れ、セフレにも興味を無くしたようなのですが、そのあと「あなたはつまらない」と言われ僕も切られてしまいました。

 

彼女曰く、あなたのお陰で変われた、変われたからこそ、ちゃんと好きな人と一緒にいたい、ということだそうで、試合に負けて勝負に勝った感があり、清々しいといえば清々しいのですが…

 

まとめると、このままではこの先また自分が報われない結果を迎えることがあるのではないか、と少し不安になります。

こんなお人好しな性格で生きていて良いのでしょうか?いつか報われる日は来るのでしょうか?

 

長くなりましたが、山田先生のお考えをお聞かせ頂ければと思います。

 

男性24歳

 

A

 

これで「平気」な男はどうかしてます。

 

好きになった女の人に「彼が2人」「セフレが2人」いて「別に平気です」と言える男は「悟りに達した」人か「そんな女どうでもいいと思っている」人でしょう。

 

本当は、潔く自分から切ってしまいたいけど「弱い自分」が「1人になりたくないんだよ!」と言ってきます。

 

あからさまな「内部告発」をしてしまうと、「健全な24歳のオス」であれば「抱ける女」を失ってしまう事は、プライドの問題を超えるほどの「大きな損失」だと考えてしまうものです。(個人差はあるけど)

 

なので心の中は「嫉妬」と「欲望」と「プライド」の内戦は止まらず、本当の自分が「寂しい」と言って泣いています。

 

え?

「欲望」は関係ない?

 

僕が愛したのは「彼女そのもの」で「女の肉体」ではないって?

だから「僕の努力」で、彼女を「普通の女の子」にしてあげたかったんです・・かな?

まあね。

そういう場合もあるかもしれないけど、少なくとも「20代の頃の僕」は「ぬくもり」を失うのが怖かった。

 

「相手」を「ある種の理想」に変える事が正義だと思いつつ、反面「これは自分の弱さがさせているんだ」と、感じていました。

 

なので、事態があきらかに「キャパオーバー」になっていてもジタバタと「無理な努力」をするのが「普通の男」だと思うのです。

 

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ちなみにこの「19歳」という時期の女の人は「危険な存在」だと、僕は思ってます。

 

ゼブラーマンの単行本に入っている読み切り漫画「ペンギン狩り」にも描いてますけど、この時期の女の人は「管理教育からの開放」と「子供時代の終わり」と「女の始まり」が一気に来てしまうので、本人も「コントロール不能」のまま「無防備な色気」を振りまくわけです。

(谷崎の「痴人の愛」なんかも、この種の話でしょう)

 

そしてこの国の男達は「そんな無防備な女」が大好物です。

 

「19歳の女」というだけで、勝手にエロい妄想を掻き立てるのが日本の男なのです。

 

それは女側からすれば「本人の価値」とは別に男が寄ってくる時期、というわけで、だからこそ「その時期こそが女の黄金期」みたいに言ってる人がいるのですが、その時期に寄ってくる男には「肉欲」はあっても「愛」があるかは疑問です。

 

そんなこんなで「彼が3人セフレが2人」みたいな「おかしな事」になってしまうのです。

 

つまり、この相談者さんは「そういう危険な時期の女の人」と恋をしていたのです。

 

だからこそ、こんな疑問も湧いてくるかもしれません。

 

「もしかしたら、本当は彼女のことを知らないのかもしれない・・」

「彼女の外見だけに執着していただけなのかもしれない・・」

「なんとなく他の男達に負けたくない・・」

「自己犠牲とか、彼女のためとかは、そんな心を隠すための言い訳だったのかも・・」

なんてね。

 

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思い起こせば、僕もこの人と「同じような目」にあってきました。
その度に「まだ希望はあるはずだ」とか「僕の力で彼女を救ってみせる」とか、うわ言のようにつぶやいては派手に「愛に事故って」いたものです。

 

そんな時「どうやって立ち上がったのか?」と聞かれれば、それはもう無様に床を転がりながら「ブルーハーツ」を聴くしかなかったんですけどね。

 

少なくとも「音楽」をやる人なら「痛みを知る」ってのは「必須科目」です。

 

そして、人生にはつきものの「報われない悲しみ」も「身をもって」知っていたほうがいいでしょう。

 

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自分の好きな人に「他の相手」がいる、というのはよくある話です。

 

そういう人が「エゴイストばかり」かと言うと、そうとも言えません。

複雑な問題を抱えて「そうなってしまっている人」もいるのです。

 

そういう時は「ややこしい人生」を抱えた「その人そのもの」をまるごと受け入れてあげられたらいいんですけど、そんな「器」は中々手に入らないものです。

 

では、そんな「大きな器」はどうしたら手に出来るのか?

 

「傷つきながらジタバタする」しかないのです。

 

なので結果的に彼女に捨てられても、あなたの行動は「恥じる事」でも「無駄な事」でもありません。

 

そしていつか、そんな「古傷」を優しく癒やしてくれる人が現れたりするのが「人生」です。

ちゃんと愛せばちゃんと愛されます。

 

大丈夫。楽しんで。

 

山田玲司

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企画編集:山田玲司
平野建太
発  行:合同会社Tetragon
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