コラム 2018.12.14

【第193号】「ハン・ソロ」嫌いと「サッカー嫌い」の共通点

山田玲司のヤングサンデー 第193号 2018/7/2

「ハン・ソロ」嫌いと「サッカー嫌い」の共通点

 

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おことわり:このコラムは、ニコニコチャンネル「山田玲司のヤングサンデー」で配信されているメルマガを全文転載してお送りしています。転載期日が2018年4月下旬以降の号は、テキストのみを抜粋・転載しております。

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ワールドカップのどさくさに紛れて、毎度おなじみ「問題だらけの重要法案」が強行採決されたのなんだので、まあ相も変わらず「分断された世界」に夏が来た。

 

この「夏」ってに関しても、その前の「梅雨」ってのが消えかかっている。

水不足に、地震もかなりヤバい雰囲気だ。

 

それでも僕はサッカーを観る。

公開されたスターウォーズのスピンオフ映画「ハン・ソロ」も観た。

 

こんな時期に「ルーティーン(サッカー観戦)」と「思い出コンテンツ(ハン・ソロ)」に逃避している場合かね!?

 

とか言ってる自分もいる。

 

しかし「時代の境目で起こる不条理を前にした時、最も危険なのは「怒り」と「焦燥感」で、自分が何も見えなくなることではないか!」とか言ってる自分が最後は勝つ。

 

「ハン・ソロ」に関してはネタバレ回避のためにまだ何も言えないのだけど、とにかく最高に楽しめた。

 

スターウォーズの中で好きなキャラクターは、1位が「R2D2」で、2位は「ハン・ソロ」だ。

 

改めてこの「好きに生きるためには何でもするぜ」というチャラ男の生き様に惚れる。

とにかく「かっこ悪い」のがソロの魅力で、監督交代のドタバタがあった中、最終的にロン・ハワード監督がいい仕事をしていた。

 

ロン・ハワードは「若い」っていうのは「かっこ悪い」という事がわかっている気がする。

その「かっこ悪さ」が女性を惹きつけることもわかっていると思う。

 

ちなみに初期の映画「スプラッシュ」の押しかけ人魚(ダリル・ハンナ)は「ダリフラの02」のイメージの原型みたいにも見える(1人身の男の前に全裸で現れる美女マナーの古典)。

 

そして毎度の事だけど「ロン」は優しい。

 

そして、子供の頃からエンタメの世界で生きてきたロンは、映画は「整合性」より「楽しさ」を優先するべきだ、と思っているのがわかる。

 

マニアからの『色々理屈に合わない』的なクレームも、予想した上で「これがスターウォーズだと思うよ」と、最高の「娯楽」として作品をまとめている。

 

ところで。

 

スターウォーズの新シリーズが気に食わない人たちもいる。

そういう人の中に「あれは『ディズニー』になってしまったから嫌い」と言っている人がいる。

「ディズニー嫌い」という人ってのもかなりいるのだけれど、そういうのの多くは「ディズニー作品」を観ていない。

 

そういう種類の人は、初期のスターウォーズは「ハードボイルド」で「エグイ描写」もあって「男のSF」だったんだ、なんて言ってたりする。

 

確かにディズニー作品の中の多くが「女の子」が喜ぶ構造になっているし、そもそも「ディズニーランド」は自分の娘のためにディズニーが作った(とされている)のだ。

 

なので「俺のスターウォーズを、女子供のおもちゃにするな!」って思うのもわかる。

 

「なんか知らないけど、みんなが大好きってのが気に入らない」って気持ちもわかる。

何しろ僕は「ジブリ」も「ジャンプ」も人生から排除してきた人間だ(見る前から)。

 

これは「サッカー嫌いの人」にも同じ構造を感じる。

 

学生時代にクラスにいた「サッカー部のバカ」がスクールカーストのトップで、そいつが威張り倒していたせいでせっかくの学校生活が最悪の時間になってしまった、みたいな人は多い。

 

そういう人が「サッカー」と聞いただけで「あのバカ」の顔が浮かんでしまい「サッカーの全部が嫌い」となるのだと思う。

 

これまた気持ちはよく分かる。

 

おまけに「リアルライフを楽しんでます」みたいな連中(フェイクも多いけど)は、なんだか知らないけど「ディズニーランド」と「ワールドカップ」が大好き!

 

みたいなイメージもある。

 

なので、余計に「あいつら死んでくれ」みたいに思うのだろう。

 

でもそういうコカ・コーラのCMに出てきそうな「ウエイの連中」って本当にそんなに沢山いるのだろうか?

 

どうも0年代の頃から怪しいと思っていたのだけど、そういう若者は現実から消えてきている感じがする。

 

全部消えたとは言えないけど、広告会社の作る「イケてる若者のイメージ」は現実には(ほぼ)存在せず、多くの人が「幻影」を仮想敵にしてムカついているのではないかとも思うのだ。

 

そういえば「渋谷の街角で盛り上がるサッカー好きの若者」を撮ろうと、その場だけ人を集めて「ヤラセ撮影」していた、なんて報告も見かけた。

 

「渋谷のウエイ軍団」?

 

そんなもの本当にいるのか?

 

逆に「ディズニーの作品(ピクサーも含めて)」の中には、子供だましではない「深いテーマ」や「現実性」を持っている作品が多い事は事実だ。

 

世界最高峰のサッカーが「クラスのバカ」とはかけ離れた「神話」である事も事実だ。

 

誰かの作ったイメージのせいで「沢山の面白いこと」を経験しないでいるのはもったいない。

 

そういう事に関して、僕は大丈夫と思っていたけど、僕にも「先入観」とか「固定観念」はまだ多い。

 

今回のオフ会でも「面白いこと」を沢山教えてもらえた。

ありがたいなあ、と思いながらネームを描いてます。

 

そういえば民放でワールドカップを観ると、CMやらスタジオの演出であの「コカ・コーラ世界」をまだ流すね。

あれが若者のサッカー離れにつながるかもしれない、という想像力のない人が担当しているのかね。

 

なんてね。暑いね。体に気をつけてね。

 

山田玲司

 

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企画編集:山田玲司
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