コラム 2017.07.09
【第53号】ダメな家族に生まれたら人生は終わりか?
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メルマガ発行日 2015/10/4
ダメな家族に生まれたら人生は終わりか?
ダメな家族に生まれたら人生は終わりか?
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もうね。毎週放送になってからというもの、毎回お祭り騒ぎですみません。
今回は熱海からの生放送という、なんともテレビ的な放送で・・・申し訳ない感じがしつつ、僕としては物凄く楽しかったです。
僕も東村アキコもテレビが世界の中心だった時代に生きてきたので、どこか「テレビ番組のパロディー」みたいなのが面白くてしょうがないんですよね。そんなわけで、何だかんだあっという間の3時間超えでした。
熱海とは何か?
今回久しぶりに熱海に来てみて思ったのが、この土地は都会で混乱した人が「我に返る場所」だなあ、という事でした。
横浜だの鎌倉だのはまだどこか「都会の磁場(ノイズ)」が残っているんだけど、熱海まで来るとその磁場はかなり消えてます。
山と海と温泉宿の街には「別の時間」が流れていて、呼吸も楽になるのです。
熱海は昔から都会で混乱した人の「緊急避難場所」だったんだと思ったりしました。
面白いのは、熱海はその昔「新婚旅行のメッカ」だった事です。
見合いだ、恋愛だ、結婚式だ、と、大騒ぎした後に、フッと2人きりになるのが「熱海」だったわけですね。
そんな時に我に返って大丈夫だったんでしょうか?
いきなり「何らかの魔法」は解けて、「俺はこいつで良かったのか?」とか「私はこんな人と一生やっていくの?」とか思った人もいたんだろうな、なんて。
もしかしたら、男女の恋愛遊戯が「生活」に変わる儀式として「夢から覚める熱海」があったのかもしれませんね。
家族というメンヘラ生産装置
前回の観覧回では、朝までの歓談会で、本当にファミリー感があって最高だったんだけど、今回はタチワニスタッフと水曜会メンバー合同小旅行で、これもまたファミリー感があって楽しい夜でした。
ところで、ファミリーと言えば、避けられない問題があります。
僕はずっと「メンヘラ問題」を漫画で描いていて、その問題の回答の1つは、「死にたい」と思ってしまう人は「家族」(地域、学校)に問題があるので、自分を責めないでいい、という事でした。
誰でも自分の生まれた家族は誇りに思いたいものです。
でも、その思いを裏切るような家族に生まれることもあるわけで、それは自分ではどうにもならない事なのです。
自分の家族が「最低だ」と思うような家族だったりすると、どうしても「自分も最低だ」と思ってしまいがちです。でも「自分は自分」なわけで「家族とは別の1人の人間」なので、自分を否定する必要なんて全くないんですよね。
最近思うのは、自分のリアル家族は「それはそれ」として大事にしつつ(無理なら距離を置きつつ)自分で選んだ「別の家族」を作ればいいって事です。
昔はそれが「コミューン」だったり「暴走族」だったり「変な宗教」だったりして痛い事も起きたりしたけど、そんなにハードな擬似家族じゃなくて、なんとなくつながってる「ゆるーい仲間たち」ってのはいいもんです。
求めすぎず、お互いを尊重しつつ、楽しく何かをする仲間を「ファミリー」と呼んでいいじゃないかな。
どこかを目指すわけでも、敵を倒すわけでもない仲間。
誰かが傷ついた時には励まして、良い事かあったら「良かったね」って言ってくれる、それだけでいいんですよね。
ちなみに、観覧回の最後で質問してくれた「家族が嫌いで、誰にも会わないで暮らしていた彼」が、ヤンサンのために沢山の企画を考えて送ってきてくれました。中々冴えた企画なので、参考にさせてもらうつもりです。
彼自身も新しい目標が出来て、そのために動き出すそうです。
おそらくあの場で彼の話を聞いてくれた観覧のみんなと、観てくれていた人達のエネルギーが「なんとなく」彼に伝わったんだと思います。
大事なのは「なんとなく」で充分、って事です。
変に熱くなったり、「絆の力だ!」とか、「俺達は家族だ!」みたいな「ファミリー感」じゃなくて、なんとなく同じような思いを持った仲間の「ゆるやかで暖かな共有」があればいいんです。
そんな「ささやかな触れ合い」があれば、なんとか生きていけるものなんです。
山田玲司
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矢村秋歩
矢村秋歩
発 行:株式会社タチワニ
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Written by
市川 剛史
どすこい喫茶ジュテーム